室町時代の「祭礼草紙」(左図)には、茶道具が飾られた部屋、
寛いだ寄り合いのお客や泉殿でお茶を飲んでいる様子がいきいきと
描かれています。(元の絵は色あせています、少し書き直してあります)
この時代、夏にはお風呂でおもてなしをする茶寄合が盛んに行われ、
淋汗茶湯といわれました。奈良興福寺宗徒古市一族が、
たびたびこの淋汗茶湯を催した記録が残っています。当時はお茶の「本非」を
あてる闘茶というのも流行りました。中国の宋から茶の実を持ち帰った栄西が
明恵上人に贈った、京都・栂尾高山寺のお茶が本家だったそうです。
いわば賭け事で、応仁の乱から戦国時代へと嵐の時代が始まる前の平和な
時代の楽しみだったのでしょうか。
その後、簡素で落ちついた「草庵の茶法」を始めた村田珠光、「侘び」
という美意識をもたらした武野紹鴎、そして千利休に繋がります。
この淋汗茶湯は「お茶の前史」であり、いまの洗練された茶道の源流です。
ところで、淋汗茶湯の時のもてなしには、素麺がつきものだったそうです。
のどごしのよい素麺は、当時も今も夏に美味しい食べ物というわけです。
「妙見石原荘の温泉」と「茶の湯」と「竹篭弁当・素麺」で、
かの時代のおおらかな癒しの世界を再現してみました。
気楽にお楽しみいただけますよう、
皆さまのお越しをお待ち申し上げております。