湯の温度をいい塩梅に整えたり、浴槽や湯殿のまわりをこまごま世話して、湯が子なら、その子守役のようなものでしょうか・・・
この妙見の湯は私からみても自慢の子でしてね、可愛いものですよ。
ニニギノミコトという神さまが天から山に降り、日本の国を治めたという高千穂山系の麓に昔から湧き出している、「神さまの贈りもの」ですからね。
ああ、そうそう、妙見渓谷を流れる天降川の名も、この故事に由来します。
千年杉の大木が繁る天降の杜や清流を揺りかごに、人々に愛され、大事に受け継がれてきた湯・・・。
黄金色をした湯を見てると、なにか神秘的なものを感じますね。
泉源はすぐ近くにあって、その湯をみなさまに心地よく感じていただける温度に調整しています。
季節によって大体2℃位の上げ下げが必要ですかね。
湯上がりのみなさまに伺うと42℃位がいいようですが、熱いのが好きな方、猫舌のような方もいらっしゃって、微妙なものです。
湯桶やタオルの片づけもと、けっこう忙しいです。タオルと言えば、近頃のヨーロッパのホテルでは、タオルの無駄使いをしないようにとのメッセージが置いてあるとか・・・
自然の資源を大切に、地球環境にやさしくということでしょうね。
こんな心も、みなさまとご一緒に育てていきたいものです。
季節の移ろいを教えてくれるのは天降の杜です。湯殿の周辺にも紅葉をたくさん植えてあります。秋、落ち葉を掃き集めて焼くときの煙は、遠い昔の懐かしいにおいで、楽しいひとときです。
風呂掃除はいつも夜中…。学生のアルバイトさんと一緒です。
湯に含まれている鉄分の処理が大変ですが、これも妙見の湯が健康にいい理由のひとつで、なんと言ってもみなさまが喜んでくださるのが一番ですから…。
湯殿には、男湯・女湯とも大学の美術の先生が創られた大きなレリーフが壁に刻み描かれていて、そこには古代のこの地方の神々がのびやかに命を謳歌していて、見ているとホッと元気づけられ、仕事の励みです。
湯上がりのひとときに、妙見の冷たい山水をレモンの輪切りを添えて、置いています。
これも天降の杜の恵みです。
追伸 今西さんは、引退しました。現在は彼の姿勢を受け継いで、私たちが日々、良いお湯づくりに励んでいます。

